タイムリミット
2012年 04月 27日
ふわ、と空気が動いたような気がして、マシューは目を瞑っていることをやめた。途切れ途切れにしか保てなかった意識の切れ端をつなぎながら、震える睫毛をそっと持ち上げてゆく。夢を見なかったと言えば嘘になるけれど、そんな虫の良い話なんかあるはずも無い。
明かりの消えた部屋には薄く煙るようにパピエダルメニイが香っていた。
埋まっていた清潔なリネンから起き上がろうとしてあちこち軋む身体はそれが現実だということを教えてくれた。
明かりの消えた部屋には薄く煙るようにパピエダルメニイが香っていた。
埋まっていた清潔なリネンから起き上がろうとしてあちこち軋む身体はそれが現実だということを教えてくれた。
by ktblue-black
| 2012-04-27 02:07
| 嗜好関連